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【感想】映画『GODZILLA 怪獣惑星』ゴジラ約四十年ぶりのアニメ作品! 地球の全ては破壊された!

GODZILLA 怪獣惑星

CLIP STUDIO PAINT【ipad版】使用

宇宙に行っちゃった!

この映画『GODZILLA 怪獣惑星』は、今までのゴジラの映画とは何点か違う点があります。
それは何だろうか?

まずひとつに、誰でも気づくことですが、アニメ作品だということです。
「今まで、子供用でもアニメ作品ってなかったのかな」と調べて見たのですが、なさそうです。この映画はゴジラ初アニメ作品みたいです(申し訳ありません。初アニメ作品ではないです。「ハンナ・バーベラ・プロダクション」が1978年に製作していました。アメリカのみでのテレビ放映で、日本未放送です。記事を読んだ方に教えて頂きました。正確には初劇場版アニメですね)。

『GODZILLA 怪獣惑星』はゴジラに地球が征服されたため、宇宙に逃げた人類と異星人2種族の視点から描かれています。
絶対に実写ではできない展開として、宇宙に行っちゃったり、地球がほぼ滅んでいるという設定にしたのでしょうか(ハリウッドなら可能かもしれませんが)? 
襲ってくるゴジラの対策のために右往左往する人々を描いてる、もしくは怪獣同士の戦いに主軸を置いた、今までのゴジラ作品とは、物語のテイストが違いました。
もうひとつの違う点は物語のテイストが、今までのゴジラ作品と違うことです。

その点も踏まえて、どんな映画だったか書こうと思いますが、もう一点違うところがあったので、まずそれを書きます。

「完結してないじゃないか!!!」

続きものでした……。これも今までのゴジラ映画にはなかった点です。
なんとなく映画見ている途中で「これきちんと終わるのかな?」と思い始めて、「続きもの」とどこからか情報を入れた記憶が呼び覚まされていましたが……。
続きものなので、これ一作だとあまり正当な評価にはならないかもしれません。

物語は、ゴジラによって地球から追い出され、宇宙船内で生活していた人類が、地球にもう一度住むため、地球を支配しているゴジラを倒そうと地球に降り立つ話。

冒頭で、主人公のハルオ・サカキ(声:宮野 真守)が宇宙船内でトラブルを起こすところは、冒頭から緊張感がある場面で引き込まれるのですが、それから地球に降り立つまでが説明ばかりで長くて、少し退屈に感じました。地球に降り立ってからは、戦闘につぐ、戦闘で、よく動いていて、面白いです。ゴジラ登場も、ゴジラだけ実写っぽい絵で(実際に実写と合成したら、違うかもしれませんが)、迫力があり、格好良かったです。

この映画だけでも、ひとつの決着はついています。ゴジラと人間の戦いは楽しめました。
続き込みで物語を構成しているのだろうとは思うのですが、見終わった後「もうひと盛り上がりがあれば良かったな」と感じました。
上映時間が90分でした。「もう少し、長くても良かったのではなかろうか」とも思います。その時間で、盛り上がりを作る。

もうひと盛り上がりを求めるのは、この作品を単体と考えた場合です。
盛り上がりを作ると、続き込みのラストのひきががくどくなるおそれもありますね。

この映画エンドロール後も物語の続きがありますよ。エンドロール終わる前に帰らないように。

次回作は来年の五月らしい。メカゴジラとか出てきそうで、楽しみである。

特典として、消しゴム「アニゴジケシ」をもらいました。一週目に見た私は黄色でした。他にも緑色、橙が一週目だともらえるようです。


今月OPENした「TOHOシネマズ 上野」で見てきました!!
ゴジラがいました!!

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『GODZILLA 怪獣惑星』物語作りに役立つところ

ゴジラの倒し方の過程です。
ハルオはゴジラの倒し方を書いた論文をネットに発表します。それをきっかけに宇宙船の責任者たちは、地球を取り戻す方向に傾きます。
色々説明していますが、専門用語もありよくわからなかったりします。別にそれは、そういうものだと解釈するので問題無いです。それによってゴジラが倒せるということが視聴者にわかれば。そして、そのゴジラの倒し方にはまだ足りない部分があることがわかれば。

ゴジラの倒せることは倒せるが、ゴジラと対峙してバリアを出させ、その穴を見つけないと正確な弱点はわかりません(記憶て書いているので、この説明こまかい所は間違っているかもしれませんが)。

【目的】ゴジラを倒す→ そのためには弱点を叩く必要がある→ そのためには弱点の場所を知る必要がある→ そのためにはゴジラにバリアを発生させる必要がある。

このようにひとつの「目的」を達するためには、その上にあるレイヤー(目的を達する行為を阻害しているもの)をひとつひとつ破っていかなければなりません。

RPGゲームとかで、「フラグを立てないと、目的を達せない」などと言いますが、それと構造は同じです。フラグを立てることと、目的を達することの【手段】がだいたいにおいて違います。私のRPG体験が古いので、今はもっと洗練されていると思いますが、例えば「村人に話を聞いて、宝物がある場所にはじめて行ける」、では手段は「話を聞く」「ある場所に行く」と行動手段が違います。

「ゴジラを倒すこと」「ゴジラの弱点を知ること」この二つを上記したような直列(時間軸における順番)にするのでなく、並列においた場合、「倒す」「弱点を知る」と【目的】は違うものとなりますが、ゴジラを攻撃するという【手段】は同じです。
手段を同じにすると、その過程が物語に段階を作ります。弱点を知るという目的達成の時、小さな盛り上がり、ゴジラを倒す時、大きな盛り上がりと。
RPGの例えのように【手段】が別でも、盛り上がりの段階は作れますが、ゴジラの倒す過程の方が、物語の流れがまとまって見えるので、過程の中の盛り上がりを比較対象として認識し、より段階を感じられると考えます。デザインで言う、ジャンプ率という考え方に近いかと思います。

こうやって書いてきたら、【手段】が同じことが大切なのでなく、最終目的を達すまでの行為をまとまって見せる(まとまっていると認識させる)ことが大切なような気がしてきた……。

『GODZILLA 怪獣惑星』あらすじ

怪獣ゴジラによって地球は滅ぼされた。地球から逃げた人類および、異星人である「エクシフ」「ビルサルド」(地球の怪獣騒動に便乗して地球に住もうとしていた)は新たな住環境を求めて宇宙を航行していた。

求めていた惑星は住環境には程遠く、時同じくして「ゴジラは倒せることを示した論文」がネットに公表される。
それらをきっかけに宇宙船は地球へと戻る。

「論文」記したハルオ・サカキ大尉を含む600人の精鋭たちが地球に降り立った。ゴジラとの再びの戦いが始まる。

公式サイトを見ると、映画内で語られていない設定や前日譚があります(私は見ないで行きましたが、物語がわからなくなるということはありませんでした)。

この映画の前史を描いた『GODZILLA 怪獣黙示録(角川文庫) 大樹連司(ニトロプラス)著 虚淵玄(ニトロプラス) 監修』という小説もあります(Amazonの商品ページにリンクしています)。

『GODZILLA 怪獣惑星』まとめ:物語の構造

ミッション攻略型ですね。目的(地球に住む)があって、それを果たすにはそれを邪魔するものを攻略する。

『シン・ゴジラ』が始まる前から、作られていたようだから、それに倣ったわけではないでしょうが、『シン・ゴジラ』と同じように、人間同士の諍いや、恋愛模様とかはほぼ描かれていなく(諍いは少しありますが、ゴジラを倒すことを脇に置いて、事件が起こるということはない。諍いの因は「ゴジラを倒すか、倒さないで撤退するか」というハルオとエリオットの諍い、物語の主軸から離れていない)、目的に対して真っ直ぐに、物語が進みます。
とても、小気味良いです。

次回、全く同じ作品でありながら、物語の構造変えてくるのか、とても楽しみです。

どうやら三部作らしい。第一作のように、第二作も一応の決着が付いていることを期待します。
そうでないと、物語の構造が判別できない。

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