【感想】映画『ジャスティス・リーグ』冒頭から爽快なワンダーウーマンの動きが素敵!
生身の人間であるバットマンの戦いは、少しでも人間を離れた動きをすると「頑張っているな。次はどんな動きをする?」と緊張感持って見られます。
神の子でもあるワンダーウーマンの凄まじい動きは引き込まれます。
冒頭から、バットマンは怪人と戦い。ワンダーウーマンはテロリストと戦います。
ワンダーウーマンのテロリストの銃撃から人質を守る場面は、この映画屈指の場面の一つだ。こんな爽快な場面を映画が始まって十分以内で見られるなんて、実に幸福です。派手な動きが視線を喜ばせます。
テロリストが襲った施設の一室の壁際に複数の人質が怯えながら並んでいる。ワンダーウーマンはテロリストの凶行をすでに阻んでいる。やぶれかぶれのテロリストはマシンガンを人質に向かって連射するも、全てワンダーウーマンが阻止する。
この場面が爽快。映像で見て欲しい。素晴らしいアクションでした。
他のジャスティスリーグのメンバー「フラッシュ」「サイボーグ」「アクアマン」にももちろん見せ場が用意されています。
特に「フラッシュ」のキャラクター性には魅力があります。他のみんながどっちかと言うと、真面目の中、もちろんフラッシュも真面目は真面目ですが、茶目っ気があり、そこが魅力になっています。彼の魅力はこの映画の物語を引っ張る力になっています。
素晴らしいのは主要人物たちの戦いだけではないです。
アマゾン族と今回の敵となる「ステッペンウルフ」との戦いが派手で楽しめます。
映像内でのステッペンウルフの最初の登場時の戦いはアマゾン族の島で行われます。
アマゾン族は集団で戦うので、後々にワンダーウーマンたち五人がステッペンウルフと戦うのとはアクションのかたちが違います。集団で襲ってくるアマゾン族を、ほぼひとりで(周りに恐怖しているものを喰らう空飛ぶ怪人がいるけれど)なぎ倒していくステッペンウルフの描写は悪役にふさわしいし、強さも見せられます。
この作品の前作である『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は主人公バットマンとスーパーマンが戦う理由がいまいちわからなくて、物語に乗れない部分もありましたが、『ジャスティス・リーグ』はそんなことはないです。
主人公たちの目的がはっきりしているし、敵であるステッペンウルフの目的もはっきりしています。
主人公はステッペンウルフを倒すことが目的であり、ステッペンウルフの目的は明快に言うと世界征服です。
所々わかりにくいところもありましたが、目的がはっきりしているので何をしているかわからないってことはないです(わかりにくいところは「きっと、ステッペンウルフを倒すために努力しているのだろう」と理解していればいい)。
ほぼアクションの映画である。つなぎに仲間探しがあるくらいです。
感動の場面なんて、ないと思った方がいいです(別れ別れだった人たちが会う場面も途中にあるにはあるが)。
二時間で映画をまとめているのは、そう言う部分を削っているからなんでしょう。人物たちの必要以上な掘り下げもないです。
私にとっては大変良い映画でした。でも、多分前作、関連作を見てないと、いまいちわからないところもあると思います。
『ジャスティス・リーグ』物語作りに役立つところ
適役の造形かな。ステッペンウルフはわかりやすいまでの悪人(人ではないけど)。
目的が世界征服。明快で良いです。
ステッペンウルフはスーパーマンがクリプト人だったように、異星人らしいです。「マザーボックス」と言う三つ揃うと強大な力がでる箱を使って、ステッペンウルフは地球征服を企むも、人間、アマゾン族、アトランティス人の抵抗によって、箱は奪われ、撤退を余儀なくされた。
今回は、人間たちの力が弱まったためか(あんまり明確な撤退から戻ってきた理由はなかった気がする)、再び地球征服を企見ます。
神様は神様としていて、異星人もいるという世界観は珍しいなと思いました(原作は何年も前の作品だけれど)。色々な作品を繋げるために結果としてこうなったのだろうか? 異星人と神様出したら、神様は異星人であるって展開が多いので、こう思いました。
ステッペンウルフの強さは、初めて登場するアマゾン族との戦いで描かれます。
例えば、『ワンダーウーマン』の最後の敵は、本当最後しか出てこないから(話としては出てくるが)あまり強さがわかりにくかったりする。それでも面白かったけれど、やはり強さの描写があったほうが物語としても盛り上がると思います。
ジャスティス・リーグの面々はステッペンウルフと二回戦います。一回目の戦いで善戦はするも勝てなかった敵と最後にどう戦うかも、楽しみになります。
ステッペンウルフの周りには、恐怖を喰らう怪物がいて、あまり強くないバットマンは主にその怪物と戦っていました。
最後も仲間の力でステッペンウルフに打ち勝つという感じで、よかったです。
『ジャスティス・リーグ』あらすじ
謎の怪人が所々に現れていた。
その状況を鑑みたブルース・ウェイン/バットマン(ベン・アフレック)は、仲間探しを始める。
まず、アーサー・カリー/アクアマン(ジェイソン・モモア)に会いにいくも、拒否される。
その頃アマゾン族の島は、ステッペンウルフという地球征服を企む魔物に襲われていた。島にあった「マザーボックス」と言う三つ揃うと強大な力がでる箱のひとつを奪われる。
その状況を知ったダイアナ・プリンス/ワンダーウーマン(ガル・ガドット)はブルースの元にいき、ともに仲間探しを開始する。
ブルースは、バリー・アレン/フラッシュを仲間に誘う。ダイアナはビクター”ヴィグ”ストーン/サイボーグと交渉する。しかし、サイボーグは仲間に入ることはなかった。
ブルースたちは仲間を集め、ステッペンウルフを倒すことができるのか。
『ジャスティス・リーグ』まとめ:物語の構造
バットマンには「ステッペンウルフ」を倒すという目的があって、それを達成するには仲間を集める必要があります。
簡単に言えば、それをこなしている物語。肉付けとして、「ステッペンウルフ」の過去が語られたりもします。
個人の物語はほぼ削ぎ落とされています。フラッシュと父親の関係(刑務所にいることの自責の念から息子を遠ざけようとする父)、サイボーグと父親の関係(自分を甦らせた父へと恨み)が軽く触れられるくらいです(二人とも父と対峙しているときと、登場時以外は特に悩んでいる描写はない)。親子でその関係を修復するような描写はなく、戦いのなかでフラッシュ、サイボーグともに成長したのか、戦いが終わった後は関係が修復しています。
バットマン、ワンダーウーマン、アクアマンは敵を倒す以外にこれといって個々人の物語はなかったです。
親との関係を直接対峙して解決するのでなく、他の分野で成長せることで乗り越えるという物語の作り方もあるんですね。
この二人の成長が無かったら、この映画の面白さは結構減っていたかもしれません。
ステッペンウルフにも「マザーボックス」を集めるという目的があるので、バットマンたちにとって座して待つ障害ではなくなります。
ステッペンウルフが動いているからこそ、人質救出という「目的」を、適役の方が作ってくれます。
物語自体は複雑ではありません。それを飽きさせないのは五人のキャラクターの強さもあるでしょう。
チーム内での役割が戦闘の場合、その仲間内であまり差をつけてはいけないねと思いました。実際、仲間同士で戦ったら、力の差がどれだけあるかわからないですが。
エンドロールが終わってからも、少しだけ映像がありました。
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